ジャムと愉快な仲間たち(0名)

ジャムが数学とかを熱く語ります。

【中学数学】放物線と直線の組み合わせで使える裏ワザ

好きな言葉は「線形」。どうもこんにちは、ジャムです。

 

今回は中学数学のみで使える放物線のちょっとした裏ワザ

皆さんに紹介したいと思います。(厳密には、使えるけど限られる。)

f:id:jamjam1229:20190225164920p:plain

wiki参照

 

放物線と直線の時短裏ワザ!

 次のような直線と放物線があったとします。

(※図は超適当なのでちょっと変です。)

f:id:jamjam1229:20190225175200p:plain

 目的は直線の式を求めることです。

普通なら2つの座標を求めて、傾きを出して....   

という流れのはずですよね。

さあ、少し考えてみてください。僕も考えます。

 

 

 

 

 

 

 

終わりましたか?前述の通りにやると恐らく30秒~1分程かかるはずです。

でもこれをたった3秒で求める方法があります。

しかもたった1つの式で表せます。知ってる人もいるかも。

 

f:id:jamjam1229:20190225215416p:plain

aは放物線の定数、pは交点Aのx座標、qは交点Bのx座標

ね?、簡単でしょ?

 

と、言ったもののこれだと形が複雑で覚えにくいですよね。

ということで、こう考えましょう。

f:id:jamjam1229:20190225215501p:plain

僕はいつもこう考えています!(わかりにくくてすみません...)

ただ、この方法で覚えていると、たま~にaを忘れるので注意!

 

そして、上の計算式を使えば先程の問題はたった3秒で解けます

では、計算してみましょう!

f:id:jamjam1229:20190225215614p:plain

・・・

 はい、マジで3秒です。

こんな便利な公式が使えるなんて....数学に感謝しないと!

ということで感謝を表すため、証明します。

 

物線の式を、\begin{align*}
y=ax^2
\end{align*}、直線の式を、\begin{align*}
y=cx+d
\end{align*}、直線との交点の\begin{align*}
x
\end{align*}座標を

  値の小さい方から順に\begin{align*}
p,q
\end{align*}とすると、

直線の傾きは、

\begin{align*}
c=\frac{aq^2-ap^2}{q-p}=\frac{a(q+p)(q-p)}{q-p}=a(p+q)
\end{align*}

切片は、

\begin{align*}
a(p+q) \times p +b=ap^2\\
\Leftrightarrow b=ap^2-ap^2-apq\\
\Leftrightarrow d=-apq
\end{align*}

よって、この直線の式は

f:id:jamjam1229:20190225215416p:plain 

2つ例題をつくりましたので良ければ解いて見てください!

例題 

例題1

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上図のように、放物線 \begin{align*}
y=\frac{1}{4} x^2
\end{align*}が、直線 \begin{align*}
y=ax+b
\end{align*}と、\begin{align*}
 A(-2,1),B(6,9)
\end{align*} で

交わっているとき、次の問に答えよ。

(1)f:id:jamjam1229:20190225233333p:plain の値を求めよ。

(2)△\begin{align*}
OAB
\end{align*}の面積を求めよ。

(3)点\begin{align*}
A
\end{align*}よりも\begin{align*}
x
\end{align*}座標の小さい点\begin{align*}
P
\end{align*}を放物線上にとり、

   △\begin{align*}
PAB
\end{align*}が△\begin{align*}
OAB
\end{align*}の面積と等しくなるとき、

   点\begin{align*}
P
\end{align*}\begin{align*}
x
\end{align*}座標を求めよ。

例題2

 

f:id:jamjam1229:20190226000948p:plain

上図のように、放物線 \begin{align*}
2x^2
\end{align*}が、直線 \begin{align*}
l
\end{align*}\begin{align*}
y=ax+b
\end{align*}と、\begin{align*}
A(-2,8),B(3,18)
\end{align*}で,

また、\begin{align*}
l
\end{align*} に垂直な直線 \begin{align*}
m
\end{align*}\begin{align*}
y=cx+d
\end{align*}\begin{align*}
A,C
\end{align*}で交わっているとき、

次の問に答えよ。

(1)f:id:jamjam1229:20190225233333p:plain の値を求めよ。

(2)  \begin{align*}
c,d
\end{align*} の値を求めよ。

(3)点\begin{align*}
P
\end{align*}を新たにとり、四角形\begin{align*}
ACPB
\end{align*}が平行四辺形となるとき、

   点\begin{align*}
P
\end{align*}の座標を求めよ。

 

追記:例題の答えはこちらから

jamjam1229.hatenablog.com

 

ちなみに 

さて、実はこの公式、見方を変えれば

とても強力なもう一つの使い方ができるのです。

それは、\begin{align*}
y=ax^2
\end{align*}の形の二次関数に限り、微分ができます。

冗談じゃありません、微分です。

詳しい計算は省きますが、この公式が\begin{align*}
p=q
\end{align*}のとき直線は放物線と

一点のみを接する線となります。そのとき、傾きは\begin{align*}
2ap
\end{align*}という形になり、

これはまさしく元の関数を微分した形なのです!

中学数学恐ろしや(^^;

(※本来は傾きを出す過程で分母が0になるので解は存在しないはずなのだが、分母が約分によって消えてしまうので、うまい具合に微分ができてしまう。)